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PEOPLE INTERVIEW 1

「50年後の未来人を幸せにする」ために。
モノの価値に向き合ってきた僕が、人の意思決定に伴走する理由。

PEOPLE 川原 聡史

文化財修復の経験を起点に、今は不動産・ファイナンス・経営の視点から建築を成立へ導く川原聡史さん。建物そのものの価値だけでなく、その建築が未来へ受け継がれる条件まで見据えながら、人の意思決定に伴走しています。「昔は人間の幸せよりも、モノの幸せに意識が向いていた」と語る彼が、なぜ今、創造系不動産に辿り着いたのか。半世紀先の未来へ価値を繋ぐための伴走のあり方に迫ります。

  • 職位:リーダー
  • 入社日:2019年10月
  • 所有資格:二級建築士/宅地建物取引士

キャリアパス

  • 前職

    2015年11月〜2017年12月 文化財建造物の修理・設計・調査に従事

    (間にフリーランスをはさんで2019年・創造系へ)

  • 入社

    2019年10月

    家づくりを中心とした業務に従事し、コンサルティングや仲介など幅広い実務を経験。

  • 2021年10月〜 リーダー就任

    対外的な業務は継続しつつ、部下の育成やチームの経営管理を担当。売上やKPIを意識しながらチームを前進させるとともに、不動産やお金の視点から、建築を成立へ導く。そんな創造系ならではの実務を、最前線で体現しているリーダーのひとり。

なぜ創造系を選んだのか

「良い建築を残すだけでは、人を幸せにできない」と痛感したからです。

前職では、文化財建造物の調査・修理設計に携わっていました。その中で、「ある登録有形文化財の建築年代が判明する」という出来事があったんです。僕としては、建物の背景や価値をより深く捉えられたように感じ、とても手応えのある成果でした。

ところが、その後の打ち合わせで、クライアントの受け止め方には少しギャップがあることを知りました。登録有形文化財であることで生じる維持管理の負担や、自治体からの補助金が十分でない現実を前に、クライアントは「登録をやめたい」とさえ漏らされたのです。

そのとき、「自分が価値があると思ってやってきたことは、本当に誰かのためになっていたのだろうか」と愕然としたんです。この経験から、建築を過去から未来へと価値がつながる形で残していくには、単なる「モノ」として守るだけでは足りないのだと考えるようになりました。事業性やファイナンス、社会との兼ね合いまで含めて向き合っていく必要がある。そう感じるようになったんです。

ちょうどその頃、創造系不動産が手がける「建築家住宅手帖」というプロジェクトを知りました。建築家が建てた住宅の背景にあるストーリーごと継承し、市場で流通させていく。「この領域を、不動産の立場からしっかり取り組もうとしている人たちがいるんだ」ということに驚き、転職を決めました。

 

仕事を通じた学びや成長実感

建築や不動産の知識以上に得られた大きな学びは、「人の意思決定を支え、そのプロセスに伴走すること」の大切さです。

入社前の僕は、どちらかというと人間の幸せよりも「モノの幸せ」に意識が向いていました。そのため、「論理的な正しさを示し、相手を納得させることが重要なのではないか」と考えていた時期もあったんです。でも今は、この仕事を通じて、人を観察し、共感し、応援することの意義を実感するようになりました。

単に知識や情報を提供するだけではなく、その人が何を価値観の軸に置いていて、何に迷い、何を乗り越えようとしているのか。それらを深く理解しながら歩みを共にする。これこそが、不動産営業やコンサルティングの本質なのだと感じています。

売り主、買い主、建築家。関わる人は皆、それぞれの立場やロジックで動いています。大切なのは、その背景を承認したうえで、どうやって最良の着地点を見出すか考えることです。自分の立ち位置を客観的に捉えられるようになってから、仕事の進め方が大きく変わりました。

創造系ならではのやりがい

 

創造系不動産の面白さは、不動産にできることを狭く定義しないところにあります。定型の商品を当てはめるのではなく、フリーハンドで、人や会社にとって何が必要なのかを本質的に考えられる。それが私たちの強みです。

今でも印象に残っているのが、とあるビル再生のプロジェクトです。 一般的に、不動産コンサルタントに求められるのは「収益性」「資産価値」「税金対策」という3つの軸が中心だと思われがちです。しかし、実はもう一つ、非常に大きな要素があることに気づきました。それが、企業であれば「経営戦略」、個人であれば「自己実現」です。

同プロジェクトでは、代表の高橋が柔軟な対話を重ねながら、「クライアントの中長期的な経営戦略を考えたときに、今何をする必要があるのか」という裏テーマに深くアプローチしていました。ファイナンスと想いの両軸に寄り添い、目に見えない価値を形にしていく。これこそが、建築家と共に不動産コンサルティングを行う醍醐味だと感じています。

仕事への向き合い方

僕が入社を決めたきっかけにもなった「建築家住宅手帖」のプロジェクトでは、売り主様と買い主様のコミュニケーションを、あえて丁寧に設計しています。建物の状態調査に買い主様にも立ち会ってもらったり、双方が複数顔を合わせる機会を設けたり、引き渡し前にどこを修理するか話し合う場をつくったり。一般的な不動産仲介のように、内見から契約までを短期間で進めるのではなく、時間をかけながら相互理解を深めていきます。実際に最近の案件では、最初の内見から契約まで約2ヶ月をかけて進めました。

そこまで時間をかけるのは、建築家が手がけた住宅は、その家ならではの使い勝手や価値観、ストーリーが散りばめられた「固有性の高い建築」だからです。ですので、単に物件として引き渡すだけでなく、その魅力や背景、さらには劣化の癖といった部分まで含めて、次の住み手にどう引き継ぐかが重要になります。

一般的な仲介とはまったく違うやり方ですし、時間のかけ方も違います。でも、そうして丁寧に引き継いでいくほうが、お客様の満足度も高い。その家にお金をかけて住む意味も、より深まっていくのではないかと感じています。

今後のビジョン

今後は自己実現だけでなく、企業の経営戦略までサポートできる存在になりたいと思っています。そのために今、会社の支援を受けてMBAスクールに通いながら学びを深めています。

それとは別に、人生単位で掲げているビジョンは、「半世紀先の未来人を、建築家として幸せにする」というものです。 今、世の中にある文化財は、何らかの価値があるからこそ現代まで生き残っています。では、今自分たちが関わっている建造物は、50年後、100年後の人にとっても価値を持ちうるのか。その点は常に問い続けていたいです。

建物は、一人の人がずっと所有し続けるとは限りません。ある人にとっての役目が終わったとしても、また別の誰かにとって新しい役目を持つことがある。そうして価値が引き継がれていく流れそのものを、不動産と建築の両面からデザインしていきたいと思っています。

1日のスケジュール

  1. 9:30〜12:00

    出社・朝礼・事務対応

    9時30分に出社し、朝礼を実施。メールチェックや銀行への連絡、打ち合わせの日程調整などの事務対応を進めます。

  2. 12:00〜13:00

    昼休憩

  3. 13:00〜14:00

    移動・顧客打ち合わせ

    午後は顧客先へ移動し、打ち合わせ。建築家と顧客、自身の三者によるプロジェクトチームで、融資の進捗や事業収支の報告などを行います。

  4. 15:00〜17:00

    帰社・社内打ち合わせ

    帰社後は、チームメンバーの売上進捗やKPIの確認、各プロジェクトへのフィードバックや助言を行います。

  5. 17:00〜18:00

    案件対応・退勤

    その日に発生したタスクの整理や調整を行い、退勤します。

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